
「魔法少女の残酷なデスゲームを描く推理ミステリー」
2025年にAcacia(Re,AER)から発売されたミステリー系アドベンチャーゲーム。
ゴシック系のアートや音楽のセンス、そして物語やキャラクターが個人的にとても刺さるものがあり、久々に寝るのを忘れてのめり込んだ作品だった。
プレイ後のロスが(良い意味で)酷く、一生心に残る大事にしたいゲームの1つになった。
今年(2026年)の年初の4日間ぐらい?にぶっ通しでプレイしてクリアしたが、感想をまだ書けていなかったので、プレイ中に書いていたメモを思い出しながら書いていく。
概要
ジャンル:魔法議論ミステリーADV
発売:2025年(Switch版は2026年予定)
開発:Re,AER(Acacia)
主なプラットフォーム:PC / Switch
物語
舞台は絶海の孤島にある牢屋敷。
魔法を使える13人の少女が集められ、共同生活を送ることになる。彼女たちは「魔女因子」を持っており、ストレスが溜まると魔女化して殺戮本能に支配されてしまう。
やがて殺人事件が発生し、プレイヤーは魔法少女の1人「桜庭エマ」の目線から「魔女裁判」を通じて自分たちの中に潜む魔女(犯人)を探し出していく。
世界観と演出、ストーリー
ゴシック系のアートワークと音楽がとにかく秀逸で、雰囲気に一気に引き込まれる。特に解答シーンの物寂しい音楽とアートのセンスが抜群で、完全に中毒になってしまった。視覚と聴覚へのフルアプローチは、世界観への没入感を高めてくれる。残酷なストーリーと相まって、まるで上質なアニメを見ているような感覚に陥る。
キャラクターたちが本当に魅力的で根は良い子ばかりで、この子たちが殺人を犯すなんてありえない。やめてくれーー!!っていう気持ちに終始なっていた。
1章終わりから2章への繋ぎについては「え?この後どうなっちゃうの?」という期待感が強すぎて、そこからもうやめ時を完全に見失った。「死に戻り」「タイムループ」といった使い古された題材だろうがなんだろうが、面白いものは面白い。とにかくそう感じた。
システム

大きく、キャラクターとの会話を通じて後に起こる裁判パートのヒントを得る「囚人生活パート」と、得られたヒントを元に誰が犯人なのかを突き止める「魔女裁判パート」に分かれている。
この作品ならではの特徴となるのはやはり「魔法」を使ったトリック。とは言っても、魔法の効果自体はわかっていてもトリックでの使われ方はあからさますぎず、程よく推理が楽しめる難易度に落とし込まれているのがとてもいい。途中で「もしかして?」とゾクッとするバランスで非常に良かった。

↑犯行の自白シーンの物悲しいアニメ-ションと音楽がめちゃめちゃ癖になる。
少し残念だなと思ったポイント
裁判パートの選択肢
答えやトリックはわかっているのに、選択肢の言い回しが遠回しすぎて外れてしまうモヤモヤ感が強かった。
ヒント機能
その他、分岐ルートではヒント機能をONのOFFがあるが、ONにすると途端に面白さが半減するため、OFFでのプレイを推奨したい(確かデフォルトONだったけど、OFFにしておいてくれ・・・)
BAD ENDが雑
BAD ENDがたくさん用意されているが、展開がやや雑に感じる場面もあった(シェリーが仲裁に入って懲罰房行きになり死んでしまう展開など)。本来のストーリーと辻褄が合わない?というか最後までプレイしても結局あのENDのあれはなんだったんだ、みたいなものもいくつか合った気がする。
質より量という作り方をされている印象だが、プレイヤー的には量は要らないので一個一個を丁寧に作ってほしかった。
キャラクター
13人の少女たちはそれぞれ異なる魔法を持っており、どのキャラクターも違った魅力がある。前半はあんまりこの子好きじゃないな、って思っていたキャラも多かったけど、最終的には全員が好きになった。キャラゲーとしても非常に良くできている。
だからこそ、みんなに生き残ってほしいのに、いつかいなくなることがわかっているのが辛く、悲しい。中でも印象深かったのはシェリーとナノカかな。
橘シェリー

一番ぶっ飛んだ性格に見えて、実は唯一魔女化しないのが泣ける。人間として欠けていると自嘲しつつも、最後は自力で精神操作をして魔女化する展開が熱すぎる。何度目のループでもハンナを想う気持ちがブレない姿には胸を打たれた。この作品で一番優しいキャラクターはシェリーだと思う。エンディングカットのハンナといっしょにクレープ食べてるイラストが良すぎる。
黒部ナノカ

ナノカの姉が看守であり、ナノカを庇って変身したまま前回の囚人をやっていたという事実。リボンの件やこれまでの言動の意味が繋がったときの伏線回収は本当にお見事だった。最初は高スペックキャラか?と見せかけてだんだんポンコツな一面が露呈していくのが愛らしい。
まとめ
若干の不満点もあるがそれを余裕でカバーするほどストーリーと演出のクオリティが高い。一度やり始めたら止まらなくなる中毒性があり、クリア後は深いロスに陥るほど胸に突き刺さる作品だった。
(プレイしてから日が空きすぎてしまって、ところどころ感想が薄くなってしまったのが個人的に反省・・・今度からはもっと早めに書くようにしよう。特にめちゃハマりした作品は。)


