2024年3月21日に発売された「ドラゴンズドグマ2」のプレイ感想メモ。
2024年3~4月にプレイ。プレイ時間は40時間ぐらい。
前作にあたる『Dragon's Dogma』『Dragon's Dogma Dark Arisen』は未プレイ。
どんなゲーム?
前作の「ドラゴンズドグマ」の正統続編にあたる作品。
ジャンルはオープンワールドxアクション。
自分の分身となる「ポーン」を連れて冒険できる、独特のシステムが特徴。
グリフィンやゴーレム、ドラゴンなど巨大な敵に張り付いて戦ったり、迫力ある戦闘シーンが魅力的な作品。
前作よりも多様なジョブが用意されており、プレイスタイルの幅が広がっている。
プレイ感
ブレワイやELDENRINGのような360度自由なオープンワールドではなく、ある程度道が決まってはいるようなオープンワールド。
ただ、一本道なゲームという意味ではなく、自分の気になった場所から自由に探索できる。
道を歩いていると野良ポーンが歩いていたり、NPCがモンスターと戦っていたり、そこに乱入していったりと、「他の人間がいる」オープンワールドというのは本作の特徴であり、面白いポイントだと思う。
また自分のメインポーンと、他の人からレンタルしたポーン2人の合計4人で旅をする感覚は、シングルプレイでありつつも仲間と冒険している気持ちになれて面白かった。
特にメインポーンはずっと一緒に旅をすることになるので、最終的に非常に愛着が湧いた。クラスを変えた後の「これまでずっとその職で?」や「メイジの時がありましたがその時は未熟でした」などの台詞は、メインポーンと一緒に成長している感じがして、エモかった。
バトルに関してはポーンを含めたパーティ構成を考える楽しさや、自分自身のジョブやスキルのカスタム性も充実している。
また、少人数と戦っていると思ったら突然大量の敵が乱入してくるというような偶発性があり、飽きにくく出来ていたとは思う。
敵の弱点と非弱点に対する緩急も良く、弱点をうまく攻撃出来たときの気持ちよさがあった。
ポーンに指示しながら戦うバトルシステムも良い。
狼に噛みつかれて動けなくなっている時にポーンを指示して助けてもらう、みたいな
仲間を指示しながら自分も戦うというバトルシステムも新鮮。
ちなみに巷で言われている竜憑きは結局一度も発生しなかったのでわからず。
気になるところ
ポーンの台詞のワンパターン感
ポーンの台詞がやはりワンパターンに感じるので、理想を言えばもう少し増やしてほしかった。(と言いつつ、声質による違いなどもあるから難しいとは思うが。)
何度も同じの聞くぐらいなら頻度減らすとか、印象にならないレベルの軽めの一言にするとか、もう少しやりようはありそうに感じた。
やっぱり本作の一番の特徴は、「ポーン」だと思うので、ポーンに関する部分には、もっと力を入れて欲しかった。
キャンプがキャンプしてない
せっかく味方とキャンプしてるのに無言なのは、もうちょっとこれどうにかならなかったのかと思った(笑)
「不便さ」について
このゲームはとにかく「不便さ」という部分で話題になっている。
不便さに関しては色々意見はあると思う。けど、少し辛口に言えば、「この不便さがドラゴンズドグマらしさなのだ」という言葉を言い訳に、現代の進化したゲームデザインへの研究が十分になされていない(サボっている)と感じてしまう。
他の作品を見ても不便でも良いゲームはあるし、悪いゲームもあるが、本作は後者が勝っているなという感じ。
不便でも良いゲームというのは、その不便さに納得感があるだけの世界観背景や設定が練り込まれていたり、その不便さがゲームの体験に活かされていたりする。
重量制限やファストトラベルなんかは、リアルさを感じられる要素だったり、それがあるから限られたファストトラベルのアイテムをどこで使うか?をプレイヤーが考えたりする要素であり、そこの不便さはまだわかる。
でも、例えばアイテムを複数同時にポーンに渡せなかったり、マップ上のアイコンの説明などが無かったり、みたいなところはそれ自体になんの意味は無く、ただ使いにくい、ただイケてないだけ、という感想。このあたりはどうしても消極的な評価になってしまう。
デスペナルティについて
これはどこまで意図して設計されているのか不明だが、オートセーブ&セーブスロットが直近or宿屋の2つしか無いことによって、
死んだときや、間違った選択肢をしてしまった時の取り返せなさが非常に重くと感じた。
一応補足しておくと、デスペナルティ自体が悪いと思っているわけではない。
むしろ、最近はデスに対して何のペナルティも無いゲームが多くなっているが(1990年代とかのゲームはバリバリ当たり前だった印象)
個人的には多少たりともペナルティ要素がないと、刺激が足りない。
私の考えるゲーム体験の必須要素の1つに「感情のゆらぎ」があるが、それがまさにここの部分。
「負けたらヤバい」と思ってプレイするのと「負けてもまぁ良いか」でプレイするのでは感情の乗り方や没入感が全く違う。
アドレナリンが高まるとか、いわゆる脳汁が出るという状態。
ただ、本作のデスペナに関してはさすがにやりすぎだと思う。
説明不足もあいまって、人よっては「数十時間のプレイがロールバックしてしまった」と言った意見も見受けられた。
こんなことになったらさすがに離脱すると思う。。。
良いデスペナルティ・悪いデスペナルティ
個人的にはELDEN RINGなどに代表されるソウルシリーズぐらいの塩梅がちょうど良いと思っている。
「一時的に経験値を失うけど取り返せる」「ロールバックされるわけではない」みたいなところ。
ソウル系は雑魚にさえ油断したら一瞬の隙で殺されるような難易度もあってより手に汗握るのが良い。
モンハンとかもちょうど良い。2乙した時の次死んだらヤバい感。
でも、負けたとしても完全に無になることはなく、部位破壊報酬とかはもらえたりするので完全に無駄にならない。
抽象化すると、「長時間のプレイが完全に無になる」や「取り返すための手段がない」はダメなデスペナルティだと思う。
その他良いと思ったところ箇条書き
- ソロゲーなんだけどマルチプレイ感はあるのは新鮮に感じた
- ポーンが常に話しかけてくれたり気遣ってくれてたり
- 後ろ振り向いたときにポーンが何か忘れ物ですか?など聞いてくれたり
- バトル終わった後にハイタッチするのとかエモい
- アクションゲーとしては普通に面白い。大型ボスに掴んで登っていってザシュザシュするのとかはあまり他ゲーでは無い体験だったので新鮮。
- シーフを使っていたけど、マスタースキル「絶火超炎刃」「虚心の極み」は比較的簡単に取れて強いので重宝した
- 序盤Lvがガンガン上がっていくレベルデザインはいい感じ
- コガネムシだったり、マイホームだったり、不便さが徐々に解消されていく体験はやはり楽しい
気になるところ
- ファストトラベルの不便さは最初はまぁ耐えられるけど、何度も往復したりするのはやっぱりさすがにしんどい
- セーブデータ1つしか所持できず、かつオートセーブされるのは詰むのでほんとにやめてくれと思う
- アイテムをまとめて渡せない
- 物拾うと基本プレイヤー所持になるが、重量制限がシビアなせいでどんどん重くなっていく。ポーンに預けたいけど何故か1個ずつしか渡せず、時間の無駄
- グラフィックは最初微妙かなって思ったけど、HDRを有効にしたら(途中で4KHDR対応ディスプレイに買い替えた)めちゃめちゃ評価が変わってきれいなグラフィックになった。
- UI周りがかなり醜い
- マップのアイコンとかはイラストではなくさすがにUIにして欲しかった
- バトルの敵のHPゲージとかも見づらくて、バトルが始まっても敵がどこにいるのか探すのに時間がかかる
- カメラで例えばワンボタンで前向くとか、普通のアクションゲームに当たり前に入っているものが入っていない
- ポーンAIが結構アホ。案内しますよとか言って壁に向かって延々と走り続けてるときがあった
- バトル中セーブできない仕様だと思うが、それ自体は良いんだけどセーブできるかどうかがメニューから開かないとわからないので、もう少しわかりやすくしてほしい。敵から離れてもセーブできず、何故?ってなった。
- 全体的に視界が狭い
総評
ポーンシステムや多様なジョブ、巨大な敵との戦闘など、光る部分は多かったが、ポーンの台詞のワンパターンさ、アイテム管理の不便さ、UIの不親切さなど、デスペナルティ部分など、全体的に悪いところがが目立ち、トータルの評価としてはイマイチだった。